個人的評価
・読みやすさ:☆☆☆☆☆
・病み付き度:☆☆☆☆☆
・独創性 :☆☆☆☆☆
・教養学問性:☆☆☆☆☆
・言葉選び :☆☆☆☆☆
総合評価 :A
※あくまで個人的評価です。
内容
「兜」は超一流の殺し屋だが、家では妻に頭が上がらない。一人息子の克己もあきれるほどだ。兜がこの仕事を辞めたい、と考えはじめたのは、克己が生まれた頃だった。引退に必要な金を稼ぐために仕方なく仕事を続けていたある日、爆弾職人を軽々と始末した兜は、意外な人物から襲撃を受ける。こんな物騒な仕事をしていることは、家族はもちろん、知らない。物語の新たな可能性を切り拓いた、エンタテインメント小説の最高峰!
(裏表紙)
感想
『殺し屋』なんて物騒な言葉が飛び交ってますね。しかし、安心してください。ここに登場してくる『兜』という『殺し屋』は、皆さんが想像するような、冷徹、あるいは残虐といったイメージとはほど遠い『殺し屋』なんです。
むしろ、恐妻家である『兜』の一面を見ると、声を大にして言えないけど、「あるある」と共感も持てる部分もでてくると思います。
仕事は堅実に確実にこなす『殺し屋』、なのに妻には頭が上がらない『恐妻家』!すごいギャップですよね。
そんな兜、『殺し屋』稼業から足を洗おうと決意します。大事な家族のために。
しかし「はい、それでは明日から辞めても構いません」というわけにもいかない。兜の『殺し屋』の腕は確かなもの。依頼主だってそんなに手放したくないもんだから、あの手この手で兜を辞めさせないように仕向けるわけです。
兜は無事『殺し屋』から足を洗うことができるのか?それは本編を読んでご確認ください。
読み終わり、わたしが考えさせられたこと。
それは、「妻のどこに惚れたのか?」
兜のこと?いいえ、わたし自身のこと。
こんな方にオススメ
●恐妻家で妻に頭が上がらない夫。共感できる部分が多くあると思います!
●息子の前では、ちゃんとした父親でありたいお父さん。お子さんはもしかしたら気づいてるかもよ?
●『殺し屋』に敬遠してるそこのあなた。わたし自身、『殺し屋』という馴染みのない職業でキャラ付けしてるだけだと思って読んでいたけど意外や意外。むしろ『男とはこうあるべきだ』『仕事論』などに拘りのある方、または目標を見つけてる方は拝読してみてもいいかもしれませんね。
このような方はぜひ本書を手に取って読んでみて下さい。